【GⅠ スプリンターズS】回顧・寸評

『LT』=Lap Time×Track指数
LAP 11.7-10.4-11.2-11.2-11.2-12.3-

下添付画像の日曜更新【予想】記事・馬場想定より僅かに下振れ、
Track指数は前日より『-0.5』の『1200Hs』
前日より少しだが更に馬場の傷みが進行した。

このTrack指数での中山1200mにおける「33.3-34.7、一貫速い流れ」のLAPから、
『LT』=『後0.5』のほぼ互角、若干H寄り
前後ほぼ互角近いが、少し後方有利めの位置バイアスとなる。

0.25分H寄りで、予想記事の想定ペースにほぼ合致。巷間聞かれた32秒台の超Hはなく、ジャスパーとテイエムのハナ取り合戦は予想の態様で概ね。

前半33.3自体はこのクラスでは平均的な数字だが、その後残1fまで11.2が3つ続く厳しめの流れ。ラストは残1f時に先頭だった中団前6番手からの勝ち馬ママコチャの数字で12.3と、一気に1.1も落ち込んだ。
※ママコチャは道中は中団前の位置取りだが、通例通りかかり気味になり3角手前から一気にポジションを上げ、3,4角の表記は「3-2」となっている点に注意されたい。出して行って先行したわけではないということ

逃げ馬が勝ち切ってこの数字なら得心出来るものだが、稍控えた馬の数字であることからも道中厳しめのラップで前にいた馬は稍きつかったことが分かる。

総評
◎○▲の馬が其々3着,4着,1着で△が2着。ほぼ私的元値評通りに力のある馬が走ってきたかなという所感。
ただ勝ち馬ママコチャの数値は『-0.175』と水準を下回るもので、少しだがレベルの低い1戦となったことは率直に言って案外だったかなという心持ちも。勿論水準を少し下回ったのは各馬理由があるので、寸評を以下で。
因みに馬券は3連複のみ的中。2着マッドクールがこの馬場で想定値より少し上の数字で走り、本線で馬券が獲れなかったのは私的に反省が大きい。
各馬評
1着・ママコチャ 
予想記事にも書いたが気性面から1200mを待望していた馬でここも自身の元値通りしっかり走ってきた。
前走はハンデ戦牝馬55.5△で『-0.12』の数値とジャスパーより下の数字であったが、『↗◎!!』の過去イチ超抜のデキで想定通り数値を上げた。
ただ、鮫島克→川田の分でもう0.1は上げても良いと見ていたのでそこは案外。前走同様に川田でも3角手前から馬が行きたがり、かかり気味に早め押し上げる形になった。このラップであそこを捲り気味は△騎乗、いや騎乗というより馬の特質だが。実際ラストは12.4と一気に落ち込み、我慢出来ていた2着馬に詰め寄られる形となった。
つまりヤネ替わりでの見込み上昇値はほとんどなかったということ。中長距離なら折合いが特別巧い騎手ではないのでさもありなんだが、短距離なら腕っぷしの強さ,パワーで抑え込み、あそこを我慢させるのではないかと考えていた。
1200m2戦目でヤネ替わりでも行きたがる、それ位ママコチャは難しい馬ということ。ブチコの仔なので当然と言えば当然と言えなくもない。
逆に言えばそれだけ未だ伸び代があるということでもある。今回の『水準値-0.175』はその分と捉えれば来年の楽しみもある。
2着・マッドクール
先後後5の内から。勝ち馬から『-0.025』とほぼ互角の数字。
前2走は斤量×でのもの。3走前シルクロードSはハンデ56◎で実数値『-0.2』と着差以上に1,2着馬より元値は下だったが、これは『↘◎小』で大体『9分前後のデキ』でのもの。
今回定量戦になりデキも少し上げて『9.4程』、これだけでも上昇値を見ることができるが、それ以上に馬場だろう。
万能で超高速も問題なくこなすが『本質的にパワ型の稍力のいる馬場でこそ』と見立てていた馬。その通りに大きく数値を上げてきたとの感。
今回でも未だ超抜ではない、デキの上昇値をみることが可能。また、ここで過去イチの数値と、来年更に完成期に向かうと見ている。楽しみのある馬。
3着・ナムラクレア
『2度の若干の不利あり』
明確な不利という程でもないが、
①2角で前の馬より速度があったので外に出そうとしたが、外ママコチャ川田にブロック→何度も接触で、結果的に外に出せず減速まで
②4角始でも押し上げてスピードに乗って行きながらの所で、外メイケイエール池添にブロック→稍減速
不利というよりも1番人気でマークが厳しかったとするべきか。1.2着より後ろの中団の位置同りはアドがあったので、①②がなければ勝っていたと考えている。↑の2点を見てレース動画を見返してもらえば分かるが2度の減速は割と致命的
予想記事の『浜中が捌いてこれるかどうかだけ』のままであった。
私的には逃げ想定だったジャスパーも4角で早々に垂れる馬ではないので、1枠引いたのならその直後確保で良かったように思う次第。
ナムラ勢にとっても大きなチャンスだったが残念。
4着・ジャスパークローネ
0.4差4着だが『後0.25』より実数値は『0.38程』。
テイエムとのハナ取り合戦は予想記事にある通りままだったでいいだろう。問題はその後、かかり気味持ってかれ加減で3角早々に押し上げてきたママコチャによりかなりキツくなった。タイミングとしては3角手前のあんなに早い段階で来られてしまったので11.2を落とす事が出来なくなった。それで最後坂でしっかり止まった。勝ち馬ママコチャで12.4なのでこの馬は結構な感じで止まっている。
今回のテイエムとのハナ争いがあった状態でも、3角早々に来られてない通例のレース展開であったなら大体『勝ち馬から-0.2』程が適性元値と考えている。今回不利があり元値通り走れなかったナムラクレアとほぼ並ぶ位。
7着・アグリ
予想記事にある通り『デキ落ち』。『↘』で概ね10段階で0.5~1.0段階位のデキ落ちで、前走からの数値落ちも概ね想定値。
後前13の位置同りも『後0.25』から○で、外めスムーズから○脚は使っており、今回のデキで振れ幅範疇。
予想記事にもあるが馬場の影響もある。前走で勝ち馬テイエムと全くの同値だったが、これは超高速でのもの。雨は降らなかったが明らかに傷みが進行した緩めの馬場で数値落ち妥当で。
デキMaxで速い馬場ならGⅠで概ね『-0.2』以上は走れる元値との評価。
他、メイケイエールは0.4差だが今回は『デキ8分』明らかに足らないデキで無印だったが、いつも通り『外追走かかり△』もあってのこの数値、本来の高い元値を十分に示した。デキMaxならやはりこの面子なら馬券圏内もの元値。
ただ、5歳牝。元々気性の激しい牝馬の場合、年齢と共に更にキツくなってくる例は多い。どうだろう。個人的にはまたいいところが見たい。
※文中敬称略

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