【GⅠ NHKマイルC】回顧・寸評 /2023

はじめに
ブログを開設して半年弱になる。元より自身の競馬Lifeにおける諸々の記録的な意味合いが強く、積極的に外へ向けてという性質のものではないのが最要因ではあるが、加えてプライベートの時間的制約や時折り顔を出す不精めいた性質もあり、現状何とか週1回の更新はとなっている次第。
そんな中でも最近はTwitter以外、ブックマークか検索かは分からぬがブラウザから足を運んで下さる方も当初私の考えていた以上に増えてきて、言葉に出来ない程の喜びを感じている。
記録的な意味合い云々も、やはり他者に読んで頂けていると思うと嬉しい。
もう少しで半年という節目のこの時に改めて感謝をと。
読んで下さっている方、ありがとうございます。
そんな感情的な高揚も多少寄与しているのは否定しないが、今週は久しぶりにGⅠの回顧・寸評を記したい。
私は酷い体調不良の時や”不良馬場等の大きな舞台変化+狙い馬がいない”という時を除いて、1年間土日ほぼ毎回馬券を買っている。週中から狙っていた馬で大体1日に3レース程、少ない時は1、多い時はそれ以上といった塩梅。勝負レースの馬連1.2点や他3連複、3連単等、基本的には「これと狙った馬」に小点数で大きく張るスタイルがほとんどで、ブログに記しているGⅠの予想は勝負レースであったりなかったりするが、ここまで春のGⅠシーズンは桜花賞~NHKマイルまで「予想の骨子・肝」という意味ではかなり高精度のものを書けているかと思う(※馬券の的中は、自身のスタイル等でまた別の次元の話しにはなる)。要するに好調子である。
先週のNHKマイルもその意味で「展開、馬場共にピタリ」で、私の予想の中核である『LT』について非常に分かりやすい結果となっているので以下綴って行きたいと思う。
『LT』=Lap Time×Track指数
LAP 12.4-10.6-11.3-12.0-12.1-12.0-11.5-11.9
『Track指数はマイルでMs』の「高速・並」の稍重の馬場。
34.3-35.4のLAPから、『LT』=『後3』の超H。※後3、はHの範疇でも「超」の最初の1段階目、文字に興すと「相当に早い」といったイメージでいいかと思う。予想にも記してあるが、「前がほぼ無理・中団以降、後方が有利」な『LT』である。
Track指数≒馬場考察については下記予想記事に詳しく書いてあるが、短時間での急激な降雨により11R時の雨量が予想よりも多く、そこから更に-0.5緩くなり上述『マイルMs』となった。それに連なり直線の伸びも随時アドバンテージが外に0.5の分だけ移行し、『内稍△め、中外○』となった。
因みに前日から早朝までの予想時における想定Track指数は以下である。
※予想記事より
【第2回東京,開催3週目Aコース3】
予報では日曜深夜から断続的な小雨があり、正午辺りからまとまった降雨となっていたが、10時現在でまだ雨はない。この後予報通りの降り始めとなった際の馬場は、『稍重の私的Track指数ーマイルMsm』を想定
昨日土曜の馬場は『マイルMm』で、これは1週目~2週目と全く同様の馬場。初日から+-変動なく「超高速・稍強め」の芝。そこから0.5だけ遅くなる馬場。少なくとも時計的にはそこまで大きく遅くなる程には馬場の傷み自体は進行しないとみている。
それでも昨日までと比べると、”稍”パワー型の台頭も可能となり傾向は少し変わってくる。
また直線の内外の伸びについても、現在の”最良の芝”状態の東京であれば通例よりも内の傷みはかなり軽減されるものと考える。
それで概ね、平均ペースの完全”前後互角”において『直線は内は可位、中○、外稍○め』といったところだろう。少しだがアドバンテージは直線中ほどにあるのは注意したい。同時にずっと内ラチを通るのは相対的には稍キツめ。
ただ、このレースに関しては直線の内外の伸び以上にペースによる前後の位置取りバイアス差の方がより大きく着順に影響を及ぼすと考えられ、短絡的な視覚による内外伸びの錯誤には気を付けたいところ。
※1週目の馬場考察『マイルMm』については以前記事にしてあるので下記より
【馬場私観】京都・東京・福島 ~4/22 土曜競馬を終えて/2023
【京都】芝 新京都ー第1回はAコース1週目 金曜日にTwitterで少し京都の馬場について展望を述べた。 土曜のTrack指数を計算したと...
総評
展開の項で「どう考えても早い。~”超H”の激流必至だろう」から「アドバンテージがあるのは中団より後方の馬」と記してある。見直すとどうもこの時想定『LT』の「後3」等を書き忘れていたようだが、「超H」というのは過去の予想記事の通りに『LT』=「後3以上」を指すものである。
その想定『LT』に因り、私は前に位置するであろう馬は軒並み切った。
その中には人気となっていたエエヤンもいたが、予想で少し触れているように元値評価は最上位のカルロベローチェに僅差で続くとしていたものの想定『LT』=「後3」から割とすんなりと無印に。
前に行くであろうと思われる馬の中では、これも予想記事にあるが、中団前辺りまで下げて競馬をする可能性も視野に入れてドルチェモアのみ最後の△印で拾う形に。
重ねるが『LT』=「後3」は『後方有利、前がほぼ無理』なLTで、後ろにいればいる程有利な位置取り。
1~3着馬の道中「向う正面」、「4角始」、「直線入り口」の位置取りは下添付画像。
『後方有利のLT』というのが一目で分かるかと思う。
後方有利かつ外を回した馬で綺麗に1~3着を占めている。
同時に前に位置した馬は想定通りに綺麗に最下位着順辺りを占めた。皐月賞も天皇賞・春も同様に「後3」辺りの超Hの『LT』を想定し、結果もそれに準ずるものとなったのは該記事の通りである。
常、宣っている『LT』とはこのような論理であり、これが私の予想の骨子となっている。
ラップの予測については”出走全馬”の脚質(≒脚質分布の把握)に各馬のスタート、大まかなテンのダッシュ力の把握が必要となるのでやはり過去走は全て見ている必要があり、他にも出走馬の内何頭かは乗り替わりがあるものなので各騎手のスタートの巧拙や、序盤どう動くかといった性質も把握している必要がある。
また先の『Track指数マイルMs』については、これはもう10数年馬場推移を記録し毎週全レース視て都度補正して数値を出しているものとなる。
各馬評
1着・シャンパンカラー
上述の通りに「後方15番手の外」で非常にアドバンテージのある位置取り。直線もそのまま「伸び○」の外を最後までしっかり伸びて頭。
予想では△印はヒモの5番手評価としており、「出走馬の中で元値数値は高めの馬」であった。その馬があの位置取りならば得心のパフォーマンスである。
ただ、予想では11番からあの位置を取れるとは考えていなかった。予想記事に『前走から内田に替わり、戸崎程好スタートにならないのも今回の展開では良い』としたが、想定より更に悪い過去にない大きめの出遅れとなり、それが故に後方15番手の外という好ポジションを取れた形となった。全く、勝つ時は全てが旨く行くとは良く言ったものである。
因みに1着~6着まで軽重の差はあれど全て出遅れている。出遅れたからこそ後方の位置取りバイアス◎となったわけである。
その中でも本命軸としたカルロベローチェが若干の出負け程度は一番スタートがマシで、他の5頭より前の中団に付けたのは「勝てない時はこんなもの」といった感じの勝負の綾であったかもしれない。
後述するが、ダノンタッチダウンも出遅れているが川田が出して行って、向う正面途中からカルロベローチェに蓋をする形で稍先に往くポジションに上げたのは「後3」より大きな失敗であった。あのまま後方からであったならもっと直線伸びて、僅差あるいは勝ちまであったかもしれない。
2着・ウンブライル
後方17番手外は、勝ち馬より更に良い「最も位置取りのアドバンテージが大きかった」馬である。
勝ち馬と0.0差頭であるが、『LT』より「実質の元値数値は0.15差」となる。
この馬は新馬戦と2戦目もみじSで水準1枚超えの高い数値を出していたが、その後3戦は前走も含めて全て自身の持つ元値数値通りに走れていなかった。輸送だったり太めだったり諸々要因はあるが、今回もそこから大きく上昇するだけの材料はなかったの加えて、前走から『デキが大きめに落ち』ていた為、無印とした。
1週前も当週も明らかに緩い調整で、前走の疲れありとしたのがその最要因であった。実際あれだけ中間軽めの調整で尚馬体重は-8で、-8自体は過去評からも絞れて良かったにせよ、少なくともデキ◎という事は確実になかったと言える。結果論としては、気性がキツめの馬で今回は過去にないソフト調整で、身体的なものよりもテンションを上げないといった気性面に配慮した仕上げであり、それがこの馬には良かったという事かと考える。
それでもMaxのデキでないのは確かで、初戦、2戦目で見せた「高い元値数値」+「位置取りバイアス◎!」により好走出来たというのが私評。
今回は位置取りに大きく恵まれての着順ではあるが、自身のパフォーマンスという点においては更に上があるという結である。
3着・オオバンブルマイ
この馬も先述の通りに「後方16番手外」と位置取りバイアス◎である。
実はこの馬、朝日杯で○印対抗としているように元値は高い。
ただ勝ち馬と同様の論理でこの馬も、あの位置取りとなるのは想定していなかった。前走は中団前から。1,2戦目は先行策、大きく出遅れた朝日杯は後方からだがこれは遅れたが故のイレギュラーであろう。となると、ここも今回速い馬が揃っていたとは言え、悪くても中団辺り、まさか後方16番手とは理外の理であった。
ヤネが武豊となると、この馬場と超Hを予測して、わざと出遅れてあの位置を取ったのではないかと考えてしまう。
今回の好走は兎にも角にも「位置取りバイアス◎!」に尽きるのだが、それにしても2着馬同様この馬も少しだがデキ落ちがあった。前走重馬場のアーリントンC以降、ずっと稍緩めの調整。1週前も当週も勿論緩め。2着馬より更に軽い調整で、これは厳しいだろうとした程。大体「8.8程」位の見立てだった。
デキの悪さ以上に「位置取りバイアス」によるアドバンテージが大きかったとするのが正着であるが、仮にデキMaxなら今回の位置取りであったなら1,2着馬より前に来ていたように考える。
4着・ダノンタッチダウン
注印4番手評価の馬。位置取りはスタート後押し上げてカルロヴェローチェに蓋をする形は中団8番手辺り。この位置は△ではないが◎までもなく、稍○め位といったところ。シャンパンカラーの項で触れたが、「後3」LTから押し上げたのは大失敗。あのスタートのまま後方からなら頭まであった脚・伸び方であった。
予想記事にある通り、雨量は懸念も「現在の東京最良芝なら稍重程度はOK,」、やはり問題なかった。それでも良馬場なら自身のパフォーマンスはもう少し上がっていたように思う。
5着・カルロベローチェ
ソエ、かつ距離の長かった2戦目を除く1,3,4戦の全てで水準1枚抜けの高い数値を記録し、今回の面子では元値は最上位としたが、その全てで「かかり△」の馬。今走レーン替わりで折合い面のマイナスは大きく軽減されるとの読みで、実際序盤少し引っ掛かり気味だったが概ね「想定した可位」に収まったように思う。
それでも直線は伸びてはいるが、自身の持つ元値数値には足りないもので0.4差5着。
まず予想記事にて「外枠は良い」として外をスムーズに追走の想定も、川田にマークされて蓋をされる形に。馬場の良い外を追走できなかった。位置取りはその川田・ダノンタッチダウンとほぼ同位置の中団8番手前後。先述の通りに稍○めといった位。ダノンタッチダウンより1つ内の分、0.0差であるがこの馬のが高い数値ではある。それでもバイアス◎!の0.2差3着馬と同値の数字で、想定していた数値は出せなかった。
前走から更に上昇は文句なしの過去イチ超抜(Cウッド、ラスト10.9である!)。完璧に折合えているわけではないが過去走よりは大きく改善で、順当に過去イチのパフォーマンスを見込んでいた。過去評から距離自体は問題ない。現在の東京なら稍重も問題ないはずで、やはり1~3着馬との位置取りバイアス差は大きかったという結になる。「後3」かつ「中外伸び○」(実際は外に行く程○)はそれ程大きな『LT』ということである。
他馬にも言える事ではあるが、もう少し後ろの位置取りで外を回っていたら当然頭までの元値という評価は変わらず。
6着・モリアーナ
○印対抗としていた馬。予想記事にある通りに懸念の「2番枠」が大きく響いた。「ここなら腹を決めて後方からか~直線中外めからなら~」としたが、実際後方からではあったが直線は外に出すのにかなり手間取った。それでもあの辺りを通ってあの脚なら元値の高さをしっかり示したように考える。
ヤネ継続で秋以降に期待したい。
8着・ナヴォーナ
▲印は予想記事の通りの元値評価の馬。直線も34.6と良い伸びを見せての0.6差8着。が最後方は「最もバイアス◎」の位置。着差以上に下の数値となる。
懸念点は予想記事様だが、それ以上に稍重が私の考えていた以上に良くなかったという結。
新馬戦の数値から1勝クラスのままという馬ではないので、秋以降に楽しみある。
9着・エエヤン
総評の項で述べた通り。加えて前走迄の5戦全てで「かかり△」の馬で、中山マイルでも引っ掛かるのに東京マイルで折合えるわけがないとの評価だった。しかも戸崎替わりで尚折合い面でマイナス。この馬の2番人気は、今走においては非常に旨味をもたらしていたように思う。※馬券不的中だが
ただ予想記事で少し触れたように、特に近2走は着差以上の高い数値を出していた馬。成長か、あるいは折合いに秀でるヤネ替わりか、また改善がなくとも中山等であれば、と期待したい。
11着・シングザットソング
△+印は予想記事様の元値評。が好スタートから先行4,5番手は「位置取り△×」、加えてずっと内ラチでこちらも「内△×」と無理。隼人に戻って中団後方辺りから末を活かす競馬を想定していた。
それでも直線入ってしばらくは手応え◎で、元値の高さはしっかり見せたように思う。秋以降に改めての想いが強い。

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