【第2回京都,開催3週目Aコース3】
京都は開幕からの2週共に日曜は雨開催で馬場の傷みを心配するところであったが、先週の秋華賞dayは雨を見越しての『GⅠ仕様』で開幕日9.4であったクッション値も当日10.2までにする念入り調整と、良馬場換算では時計も含めて大きな落ち込みもなくここまで来た。
実際土曜も前日金曜に1.5ミリの小雨があったなかでもTrack指数は『マイルMsm』。開幕1週目と変わらぬ水準を維持していた。
但し傷みの蓄積は緩やかだが確実にあり後半レースは予想した通りに、外回りは『若干中外伸び○め』に移行ー内は未だ可。
※土曜,京都10R鳴滝特別はLT『後4.5』の超絶Hで後方2頭が外から1,2着は当然の結果なので、それを視て直ちに「外伸び馬場」と錯誤しないように注意したいところ
私的Track指数からの直線の内外伸びはあくまで上記の様となる
日曜は僅かに含水があった分と気温・天候によりそこからもう少し進んで、『マイルMsm-0.25』・”外回り”は『内可位も稍中外伸び○』となるだろう。
いつもの言であるが、競馬は『ペース次第』。同じメンバーでやっても仮にペースが違えば着順はガラッと変わる。菊花賞のペースについての考察は次項で述べるが、馬場に関しては上記の通りで、普段よりは”稍だが直線中外からの差しが伸びやすい状態と予測する。
展開
まず大前提として基本的に長距離ーここでは3000m以上ーというのは差しが有利である。
長距離のラップ推移で逃げや番手馬が勝ち負けする場合というのは(※3着については着差も考慮せねばならずでここでは除外)、該当馬がGⅠを複数勝つような格別に強い馬か、ほとんど現われない『超』Sになった時だけ。
私の言うところの『前1』や『前1.5』位のSでも、3番手位までに位置する馬で勝ち負け圏まで来れるのはかなり力のある馬だけである。大抵は5,6番手~12,13番手位の好位差し~中後差しがベストポジションとなるラップに収まる。
※タイトルホルダーという馬は『3000m以上では』近年稀にみる高数値を出した特別に強い馬である
では、今年の場合はどうだろうか。
ハナ候補は3頭。近3走で逃げて結果を出してきているリビアングラス、同様に逃げで好内容のパクスオトマニカ、そして1枠1番を引いた典騎乗のトップナイフである。
通例であればこの3頭ならパクスオトマニカのハナが最も可能性が高い。スタートも行き脚も速い。が1番枠から典トップナイフが主張するなら、鞍上田辺はまず引くだろう。そしてGⅠでの1発狙いの逃げは典の十八番、ここはハナを狙いに行く。
しかしリビアングラスもどうしてもハナが欲しい馬で、鞍上瑠星は典にも遠慮はないタイプ。この馬も押してハナを主張する。
完全に隊列が決まった後の道中は当然緩むが、序盤から緩んでの超Sはまずないと読む。
LTとしては『互角前後~後1』程を想定する。
仮にトップ、リビアンの2頭のハナ争いが比較的長くなるようだとHの『後バイアス』まで。
※上記LTは、新聞等による長距離であれば当然の該ラップであるのに単調に『S』とするような意味合いのものではない
◎ ソールオリエンス
○- タスティエーラ
▲ サヴォーナ
注+ ハーツコンチェルト
注 ドゥレッツァ
,
△+ マイネルラウレア
△+ サトノグランツ
△ ファントムシーフ
◎軸でここからの馬券を組む。
馬連,注までの4頭本線、3連単◎頭で注2列目までを厚く張る。
他は元返しまで考慮の配分。
回収率の観点から、今回は券種は2つでいく。
◎ ソールオリエンス
前走『9.3分程』を叩いてしっかり上昇。ダービーの超抜時に限りなく近い状態でデキは良し。
セントライト記念で先を譲った強いレーベンスティールがおらず、タスティエーラが21wで『9分』のデキと少し隙もあるならば、この面子で元値最上位はこの馬。
但し、頭絶対という意味合いの◎印ではない。馬券内はまず、という◎だが2,3着も想定しての軸という位置付け。
まず、3000mはこの馬には本質的に長い。勿論世代戦ならば◎範疇との判断だが、2400mダービーは道中は手綱ガッチリの姿勢低くでこの馬のベスト距離は『ヤネが武史』時であれば、2000mが最も高い数値を出せるとの見立て。
仮に上述想定とは違い、超Sになるようだとかなり危うい。そこそこ流れてMを中団後方辺りからゆったりとの競馬を想定している。そうであれば3000mでも世代戦のこの面子ならまず勝ち負け圏とみている。
○- タスティエーラ
ブログ記事『ダービー』予想,にもある通り、当時の元値は同値で世代最上位との評価の馬。
しかし今回21wは一連の調整過程から『9分』の見立て。
Max元値なら◎と双璧で、更に3000mでこちらは数値を上げる評価と、本来なら◎印とするところだったが、このデキで数値の落ちをみる。
上記馬券の項で◎からの4点が本線としたように、数字以上に走れずも視野に入れている。
ヤネはモレイラなら全く数値の落ちはない。折合い技術から3000mならレーンより更に数値を上げるかもしれないと考えている程。
▲ サヴォーナ
2走前の信夫山特別は55キロ◎ではあるものの『+0.2』の非常に強い内容で、近2走で春とは馬が変わったと考えている。
注+ ハーツコンチェルト
叩き良化型の特質であり、前走神戸新聞杯は若葉S時と同様に『8分』のデキで所謂叩き台。それでいて『前3.25』LTから勝ち馬サトノグランツから『-0.05』同値近い数値。
叩き2戦目でしっかり上昇。ではあるが正直なところ良化は思ったよりはスロー。超抜だったダービーには足らない。が、2戦目の上昇はしっかりある。
懸念は距離。2400mのダービー,前走の神戸新聞杯もだが、結構行きたがる。ギリ折合い可といったところ。松山の特性でもあるがやはり折合いに不安があるヤネ。3000mは正直長い。Max元値の2400m戦なら◎○の少し下程度までやれる程の馬だが、この距離はどうかとなる。
元値はこの面子でも最上位圏にある馬なので、松山が色気を出さずに”最後方で3角坂までじっと我慢でギリギリ折合いを付けれるなら”直線だけで馬券内まで持ってこれるとの見立て。
上記想定ペースならそういう競馬は可能と考えるが、超Sになるようだと酷くかかる可能性もある。ヤネ次第なところは大きい。
注 ドゥレッツァ
前走11w日本海Sは『+0.02』強い内容、2走前ホンコンSは休み明け一叩きの競馬で『+0.2』非常に強い内容、3走前20w山吹賞は『+0.1』かなり強い内容、と安定して水準を超える数値で強い馬である。
しかしよく視ると2走前ホンコンSは明らかに高い数値となっており、叩いての2戦目で数値を上げる特質を窺わせる。その通りと言うべきか今回は『稍↗◎!!』としっかり上昇、というより過去イチの超抜である。
この馬も1,2走前から折合い不安があり、本質的に3000mは長い。それでも今回の面子での他馬との相対比と、超抜のデキ、3000m戦で折合い断トツの技術を持つルメールとで、後方で折合いOKのゆったりから直線脚を伸ばす目を想定したい。
△+マイネルラウレアは前走自身の脚が使えなかったが、叩き良化型との見解で今回は前走より動ける。
春の京都新聞杯はLT『前2.75』の超Sから勝ち馬サトノグランツと実数値は『0.03差』で、若駒Sも併せて元値は高い馬。
後方アドのバイアスとなれば直線脚を伸ばす。
△サトノグランツは前走神戸新聞杯が『+0.025』の上々強い内容。そこでの『前3.25』超Sよりも今回の3000mでの想定ペースの方が数値を上げるとの評価の馬。
しかし前走後からの時計の出方からして、疲れが出たのではないかと考える。
少なくとも前走時の超抜デキにはない。少し落ちをみる。元値は上位圏の1頭に入るが、どれ位落ちるかで馬券が難しくなった。
△ファントムシーフは前走神戸新聞杯が『前3.25』超Sを逃げてで、大きく恵まれての3着であり実質元値は6着スマートファントムよりも若干下回るくらいの7番目となるが、この馬にしても超Sからの瞬発力勝負が得意な型ではなく、当時の『超絶高速』の阪神も△。
◎条件のもう少し緩めの馬場で平均まで流れていれば当然数値を上げる。
今回は前走よりは条件が明らかに好転する、が3000mが微妙。微妙というのは、ベストは2000m,2400mまでが◎範疇で本質的には長いとの評価だが、世代戦で、ましてヤネが豊なら割と問題なくこなせてしまう可能性がどうしても否定できない。
前走は面子と馬場を見ての豊マジックの逃げだったが、ここは5,6番手の好位から距離を持たせつつ、十八番の京都外回りイン突きで上位圏へというシーンも。
※文中敬称略
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