【GⅠ 大阪杯】予想 ~ 元値は上位拮抗、勘所は馬場と展開

今年の大阪杯は有り体に言って低調な面子。阪神2000m内回りのこの条件において相対的に抜きん出て元値が上という馬がいない。まだはっきりとした元値比較が出来ていないという点で、明け4歳初の古馬戦となるスターズオンアースに所謂未知の魅力がある位で、他上位馬の元値差はかなり近しい。
実際オッズもそのスターズオンアースが1番人気で、同馬を含めかなり割れた状態。
それでも、今年の大阪杯は”私的に要所となる見所”があり、馬券的にもなかなか面白い。

馬場・展開

阪神はAコース8週目となるが、1,2週前が雨の影響で重,稍重での開催になったにも関わらず相変わらず時計は早い。
春の訪れと共に気温上昇による芝の生長が盛んなことに加え、今週は中間降雨なしのパンパンの良もあり、前日土曜は私的『Track指数』が先週より1.0も早くなり、近年の阪神らしく芝は最良。
土曜4R未勝利戦で35.4-35.3はMm=流れた競馬だったが勝ち時計は1.46.9、6R1勝クラスもほぼ同様の流れ35.9-35.7はMmで1.59.0、9Rアザレア賞は40.0-33.7の超Sで時計は参考外だが、続く10R仲春特別も先の2Rと同様の流れで1.07.9といった塩梅。いや、相当に早い。
今年の大阪杯は超高速馬場。昨年が当日早朝から断続的な小雨で良発表も実質稍重の稍力のいる馬場だったところから、+1.0も早い。昨年がHペースの『LT』から「後3.5」の厳し流れでも1.58.4の時計。今年はMm平均ラップでも「1.57秒台中盤」は出る状態だろう。
面子からほぼ”S想定”で、『LT』では「前2」位の『かなり前が有利』と想定しているが、その遅い流れでも「1.58秒台前半」程が出るかと考える。
超高速馬場よりも稍力のいる馬場の方を得意としている馬も何頭かおり、各馬適性はしっかりと抑えておきたいところ。

展開は承前の通りにジャックドール逃げ一車の『S,スロー』。ノースザワールドあたりが多少突つく可能性もあるが、それでも明確な競合いはなくSは間違いないところ。仮に何かが一発狙いのハナ、となった場合でジャックドールが2番手に控えたとしても同様にSだろう。

上述の「超高速馬場」と「阪神内回り」に加えて「S」、はっきりと『前内有利』の競馬になる。
直線入り時に前~好位でないと勝ち負け圏は厳しい、内々ならば中団でも脚を伸ばせるが、外回しの中団ではもうキツイとの想定。
※3着ならば、着狙いの後方脚溜めでなしとはしない
私的に頭を悩ませているのは、スターズオンアース,ルメール。折合いの天才ルメールは大抵の馬で逃げ~追込みと自由自在、ここもほぼ確実に前めの位置取りをとなる、が同馬はスタートがずっと良くない馬。もう出てみないと分からぬというわけ。1.2完歩めに遅れがなければ4,5番手中,外めの好位で、その場合勝ち負け圏と見ているが、いつも通り出遅れて道中中団後方等なら馬券内は厳しいとの見立て。私的に同馬はそのような両面待ちの馬券扱いとする。

 

印・各馬評

◎マリアエレーナ
○ジェラルディーナ
/
▲ジャックドール
▲スターズオンアース
/
注+ヴェルトライゼンデ



馬券は◎ー○本線厚くで馬連から3連単まで▲までの4頭で組合せる予定
注+は3単のみ抑える



以下私的元値評価からの印も付け加えておく
+やら-あるが、大体これ位の元値差ということ。
△+ノースブリッジ
△+ヒシイグアス
△+ダノンザキッド
△+ヒシイグアス
△-ラーグルフ



◎ マリアエレーナ

元値に関しては、まずは昨年の「小倉記念」。当日の小倉は超高速馬場でかなり時計は早かったが、それでも正午過ぎに小雨がありパン良まででもなかった状態。34.7-35.0の『LT』からMmは「後0.5」の一貫持続戦を先後後の4,5番手から直線早め抜け出しての1.57.4。その流れをラスト3fは11.7-11.6-11.7で水準1枚超えのかなり強い内容だった。2着馬と0.8差と千切っているのは相手が弱かったのと、元値の高いここも出走のジェラルディーナが福永でよくある鈍詰まり△×で力出せなかった為であるが、それでも自身の数値は『LT』から優秀。
私的にその前走の18w休みで完全に馬が変わった印象。その18wマーメードSを一度叩いての小倉記念であった。
続く天皇賞秋は「1角でラチに突っ込むギリギリな程の不利、大きくクビを振り口を割る程」でほぼ度外視レベル。その状況を鑑みるとラストの脚と着差はそう悪くはなかった評価。
2走前愛知杯は、11wでデキMaxまであと一息の状態+トップハンデ56.5△×で上々の内容。前走金鯱賞は鈍詰まり××度外視。
今回の面子ならば上位圏の1頭との評価。

この馬を本命としたのは元値に加えて展開、おそらく3,4番手中内めで『前内有利想定』から絶好の位置取り。
今回は前走から微上昇でデキも文句なし。
唯一の懸念はテン乗り浜中。松山同様、折合いに少し不安のあるヤネだが、この枠並びでスッとゲート出て内の番手ならそう心配はいらないかとの結で。



○ ジェラルディーナ

この馬はTwitterで何度か書いているが、2年前の秋2戦「筑後川特別」「西宮S」で私的には既に牝馬限定のGⅠであれば勝ち負け圏の数値を出している。
引っ掛かったり、鈍詰まりだったり、前断然有利の『LT』を後方待機だったり、と福永で出世が遅れていただけ。
昨年秋に、乗り替わり、武史、C.デムーロの手綱で「オールカマー」「エリザベス女王杯」「有馬記念」と想定通りに高い元値を見せた。

が、今回はテン乗り岩田望来。正直かなりまずい。望来と言えばとにかく引っかかる。が父もそうだが多少折合い欠いても腕力と技術でギリギリ持ちこたえて何とか脚を伸ばす。勿論その場合でも馬のMax元値からは割引だが、ラストの追いは秀逸で、結局相殺すればそう大きなマイナスまでは行ってないかなとなっているのが現状。いや、それでも当然だがここ2走のGⅠと同様のパフォーマンスはまず出来ない。
ただ、ここは冒頭述べたようにかなり低調な面子。「位置を主張する」のも望来のポジ要素でもあり、「絶好の最内枠」からスタートだけ何とか若干の出負け程度に収めれば、道中中団稍後方からでも3.4角内々で直線入り時には中団前~好位の良い位置に来れるとの想定。先に抜け出すマリアエレーナの後を付いてこの馬も内から伸びてくる。

因みにデキは絶好、ほぼ超抜に近い。昨年の秋3戦よりも更に動いている。成長、かもしれない。モーリス×ジェンティルドンナの血の本当の覚醒は今年、ということもある。



▲ ジャックドール

この馬は昨年の金鯱賞からずっと元値に対して過剰な人気が付いて回っている。
金鯱賞も超高速馬場の「前1.5」でのレコードは、2着のレイパパレと『LT』から『実質0.2差』でそこまで過剰に評価するまででもない(いや勿論強い内容だが、世間の評価も実際のオッズも、明らかにその元値以上のもの)。
次走の大阪杯は「後3.5」のHでの逃げで勝ち負け圏まで届かないのは致し方なしも、金鯱賞叩いて上昇していた2着レイパパレは先3で同様に稍キツメの位置取りバイアスから0.1差2着で、それを考慮すれば少し負け過ぎではある。続く札幌記念はパンサラッサが逃げて『後3』の厳しい位置を、先後後4の相対的には楽な位置取りから0.0差クビ差勝っただけ。パンサラッサより1枚下の内容であった。
実際それを反映させての「天皇賞秋」は予想印でパンサラッサを3番手評価、ジャックドールは△印としたが、概ねその通りの結果だったように思う。大体これらがジャックドールの元値である。

ここでも抜けているわけではないが、最上位圏の1頭ではあり、何より今回はあまりにも『条件が◎』。単騎楽々ハナなら上述の馬場も手伝って止まり難いだろう。
デキは引き続きの超抜。3連系の軸という意味では最も手堅いかもしれぬ。



▲ スターズオンアース
上述の馬場・展開の項で書いた下記の通り
スターズオンアース,ルメール。折合いの天才ルメールは大抵の馬で逃げ~追込みと自由自在、ここもほぼ確実に前めの位置取りをとなる、が同馬はスタートがずっと良くない馬。もう出てみないと分からぬというわけ。1.2完歩めに遅れがなければ4,5番手中,外めの好位で、その場合勝ち負け圏と見ているが、いつも通り出遅れて道中中団後方等なら馬券内は厳しいとの見立て。私的に同馬はそのような両面待ちの馬券扱いとする。
ルメール次第。
ただ、元値はもしかしたら今回の低調な面子では抜けている可能性もある。そういう意味では単勝の1番人気は得心である。
スターズオンアースについては、私的に2歳~3歳の内容を熱を入れて書きたいところはあるのだが、それはまた別の機会としたい。


注+ ヴェルトライゼンデ
元値は当然最上位圏の1頭。2200以上ならここでは1番かという位。が、今回は2000mの超高速馬場。どちらかというと力のいる馬場が◎で、今回の馬場と展開でスピードと切れを競うとなるとこれまでより少しパフォーマンスの低下を見るべき。
川田替わりも、ここ2戦のレーン、イーガンと比べるとパフォーマンス落ちを見る必要がある。
それでもこの面子なら悪くても力負けということはない。前2戦の2人以上に位置を主張する可能性もあり、仮に4.5番手まで付けれるというのならば頭も見えてくるか。

 

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