【GⅠ 桜花賞】予想 ~2023桜の女王は

 

馬場

阪神は開催9週目で今週からBコース。
先週は超高速馬場で、日曜に至っては私的TrackバイアスでマイルMmを計測する程の文句なしに最良の状態だったが、昨日土曜は金曜66ミリもの降雨を計測し、そのまま当日早朝まで小雨で重→稍重と推移する馬場。それでもGⅠ週慣例の特別仕様の整備とB1週目ということもあり、私的Trackバイアスは先週から0.5遅くなるだけのマイルMsmを採時。流石の阪神芝と少し唸った。
直線内外の伸びについても、このような天候からくる馬場推移は通常なら明確に「中外伸び○」となるところだが、B1週目も手伝って「内外互角の伸び」だった。

※散見される「土曜は内伸び馬場だった」というのは、おそらくメインの阪神牝馬Sだけを見てそのように言っているのだろうが、このレースは超S,『LT』からは「前2」の前残り競馬だったので単に前に位置した馬が上位に来ただけで、外めからアンドヴァラナウトやテンハッピーローズ、フラーズダルム等、『LT』からしっかり自身の元値だけ脚を伸ばしている。
9Rなど同様に超Sの「前2.5」だったが、1.2着馬が私的元値評価で少し抜けていたのはあるにせよ中団後方から外差しと伸びている。
毎回の言及であるが、何年も毎週全レースTrackバイアスを計測してきた故の結である。勿論あくまでも「私的な~」である事はいうまでもない。
その馬場状態で内も互角に伸びるということ自体、引き続きかなり芝の状態が良いことの証左である。
明日は更に乾きが進み、外伸びが解消されていくので、必然的に相対差として内が伸びるようになる。土曜の状態であれ位だと日曜は”直線の伸び”に関しては感触としてかなり内が良くなる

 

展開 

ステップレースのチューリップ賞に引き続き今回も逃げ馬はモズメイメイ1頭のみ。そのチューリップ賞がSで『LT』からは「前1.5」の競馬。更に今回は積極的に番手主張の馬もトーセンローリエ1頭のみと、面子馬の過去走からは更にSへ移行=超Sとみるのが妥当となる
が、余りにもSが見えみえの面子なので、GⅠで少しでも上の着順をという意識も手伝い、過去走に反して積極的に好位を主張する馬が出てくるだろう。
また、モズメイメイに関してもシャミかどうかは別として、事実として「控えて番手から競馬も~」という陣営の談も出ており、ここ1番で会心のスタートを決めた馬が押して意外なハナというのもなくはない。そうなると戦前の面子からは想定外に流れてM平均までなら十分にあり得る。まず候補としては1枠2番を引いたライトクオンタム。この馬は前走こそ稍大きめの出遅れで後方からの競馬となったが、新馬戦は普通のスタートから逃げて私的元値評価では水準1枚超えの強い内容で走っている。この枠とこの面子なら鞍上・武豊ならスタート次第だが逃げ1発も当然考えているだろう。
※因みにこの馬は前走「シンザン記念」は『LT』からの私的元値評価は水準,並レベルの競馬で、逃げた新馬戦の方が1枚超えの強い数値。ただ、新馬戦は鞍上ルメール。多くの馬がそうであるようにこの馬もルメールが乗った時に高い数値を出している点に注意がいる。
次にトーセンローリエ。この馬は過去5走1度も逃げていないが、スタートはかなり巧い。前走「アネモネS」はこの馬も抜群のスタートだったが、1枠のスピードオブライトがゲートから数完歩まで速過ぎて控えざる得ず、通例ならあのまま逃げの競馬となるのが自然な程だった。また、手綱を引いて控えた際も少し嫌がる素振りを見せており、仮に逃げていれば更に上のパフォマーンスであったと見ている。
大外18番からだがここもまた抜群のスタートが切れれば、仮にモズメイメイが行く気がないとなればハナもあると見ている。また、モズやライトが枠也にハナ主張でも3番手は楽に取れるだろう。
それにこの馬自体SよりもH志向。この馬がハナならSはなくMまで流れると見ている。

他は積極的に番手主張、とまでの馬はいないが、ペリファーニアは好位を取りたいか。が、前走外枠からいつもの武史の位置主張の押して出してく競馬でかかってパフォマーンスを落としており、今回も外め枠で押して押しての騎乗は常識的には考えにくい。中団稍前位とみるのが妥当か。
ルメール替わりで前走から更にパフォーマンスの上昇を見込めるハーパーも3枠5番と面子考慮で番手まであり得る。
そしてコナコースト。この馬もスタートはかなり巧く、ここも面子考慮で好位までは確保か。
明確に中団より前となると大体これ位。

展開としては上述様に、7割方Sで前有利、3割Mで若干前有利位で、両面で対応できる馬を本線に馬券を組立てる。それに先のB1週目+乾いて相対的に内が伸びる馬場(=本来の良馬場,B1阪神芝)、を合わせて『LT』をイメージする。

 

◎リバティアイランド
――――――――――――
○トーセンローリエ
▲コナコースト
/
注+ハーパー

注+ドゥアイズ
注  ラヴェル

ここまでが本線。印の順序・強弱はそのまま額の配分の強弱。
今回は馬連,3連複は買わず、◎1着固定の馬単と3連単でいく。

いや、後述するが今回は点数嵩張らない(※実際これが大きい)のと、展開上の間隙を突く形での1発も考慮で、○1着ー◎2,3着固定の3連単も数点だが少し抑えることにする。



△+⑫⑭
△⑥②⑪

今回私的元値評価では◎が少し抜けており、それ以外は図抜けて2着ほぼこれ、という馬はいない。その中で先の○~注までは少しだが元値は上だが、△+の馬も『LT』からバイアスのアドがあれば十分2着の目はある。
勿論其々この印としたのは理由があり、競馬は「儲ける」為に馬券を打つもので、単に当てる為ではないので、馬券は△+以下を3連単の3列目のみ、かつ小額の抑えとする。
また、であるなら3連複でいいではないかとなるかもしれないが、私は可能な限り点数を減らして、自身がこれとみた馬に少しでも額を張る型で行く主義である。3連複も加えるとなると総買目が増えてしまうのでその分を3連単の△+以下の点数と、注印以上の増額に配したい。

その為、厚い印を打っていても抜け=外す、ということが度々ある。近いところで大きなレースだと昨年の天皇賞秋。Twitterに上げているが、1着本命イクイノックスー2着,3番手評価のパンサラッサ、で馬券は外している。
その時だけを見れば下手糞となるが、長い目でみて上述の手法で少しでも自身の目に厚く張った方が良いというのが、やはり私の型である。
何とも度し難い衝動である。

 

各馬評

◎ リバティアイランド
この馬に関してはこれまでブログでもTwitterでも多く書き記してきている。
元値評価に関しては下記。

【リバティアイランド】/土曜新潟5R,7.30 ー2022/8/4 記
この記事は2022年7月30日に行われたリバティアイランドの新馬戦から4日後の2022年8月4日にTwitterで投稿したツイートを原文ままに転載すると...
阪神ジュベナイルF 回顧
LAP 12.1-10.5-11.1-11.5-11.8-11.1-12.5-12.5 前半33.7-後半36.1で中盤も緩むことなく ”LT理論か...

アルテミスSは川田のヤラカシで度外視の競馬、それでも勝ち馬より上の数値であり、普通に走っていれば水準1.5枚超程の見立て。前走阪神JFは、稍緩め仕上げのなか水準1枚超えの強い内容。新馬戦も上リンクのように水準2枚超え。
他馬どうこうではなく、この馬はどの世代に生まれていても例年レベルなら1枚抜けの元値の馬。過去、3冠ないし3冠級の蹄跡を残した馬たちと同レベルとの見立て。

アルテミスSで負けさせたのが今もって非常に口惜しく思っている。通常であればノーザン馬であるので次走はルメールとなるのが普通。中内田師でなければほぼ交代であったろう。何としても手放したくなかった川田は、厩舎の件に加えて、更に同週香港フェスがあったにもかかわらず渡航を断念、阪神JFへ。この馬の為にノーザンに誠意を見せた格好との見立て。そういったレベルの馬。
ここは負けられない。

デキも前走稍緩めだったところから↗と今回はしっかり仕上げてきた。

【GⅠ 桜花賞】2023・調教ー追切り,中間調整からのデキ考察
各馬の評価 ◎!!-最高潮、超抜の更に上に位置する程のデキ ◎! -文句なしのデキ、超抜 ◎  -自身の元値は問題なく出せるデキ、Max10とすると9...

負けるとしたら、故障以外では川田が再度へぐった時だけか。Twitterでも過去何度か述べているが、実際内枠の差し馬で川田、となると結構危うい。そして、過去ここ大一番で大きめの出遅れをかますのもこのヤネ。
しかし過去は過去、昨年はリーディングも獲りいよいよジョッキーとして脂も乗ってきた頃合い。それに昨日Twitterで述べたが、土曜阪神牝馬Sでは直線外に出す為にファイト溢れるタックル。これまでは見られなかった気概も見せている。ここはしっかり勝ち切りたいところ。



○ トーセンローリエ

前走「アネモネS」は『LT』から「後1.5」のH.それを逃げたスピードオブライトが垂れるなか、この馬は先行2番手からで、後方位置取りバイアス◎の2着馬を0.1差は全体のラップを精査しても水準半枚超えの強い内容。
また、2走前は水準1枚超え、3走前も水準半枚超えと私的元値評価は今回の面子では◎リバティアイランドに次ぐもの。
※1,2戦目は距離と調教からも明らかに仕上げていなかった故の2着。

そして栗東滞在の今回は、前走から↗と大幅上昇での最高潮のデキ。
また想定する展開も、前に付けるこの馬には良い。面子から積極的に前へという馬が少ないのと、この馬自身スタートが抜群な事もあり大外18番も問題ない。
週頭からリバティアイランドの相手筆頭と見ていただけに、前日オッズを見て俄然やる気横溢に

ただ1点、420キロ台と小柄な馬で美浦所属。輸送だけが懸念だったが、早めの栗東入りで追切りは栗東坂路。それも好時計。馬体細化の不安があればあの時計は出せないとみたい。
念の為当日の馬体重は要確認まで。環境の変化とあの時計で急に減ったというのがなければとの考。



▲ コナコースト

前走「チューリップ賞」は『LT』から「前1.5」の競馬で中前の位置取りのこの馬が1番強い内容。勝ち馬基準のレースレベルとしては水準稍下となるが、この馬自身はラスト1f時に先頭勝ち馬から4馬身強の位置取りで、実質水準半枚超えの元値評価となる。
2走前「エルフィンS」は鮫島克の△乗りで度外視レベル、詰まってなければSは「前2.5」で位置取りバイアス◎の勝ち馬に僅差まで迫っており、これも1番強い内容。新馬戦は文句なしの水準1枚超えの高い数値。

そして本番の今回は前走から↗の最高潮のデキ。
スタートは巧い馬で今回の面子なら近走同様好位から運べるだろう。

ただ、この馬は新馬戦1800mで文句なしの数値と述べたように自身Max元値を出せるのは2000以上との見立て。エルフィンSもチューリップ賞もSが原因にしても4角でただ1頭だけ早々に押して押してとヤネが動かしにかかっている。あれだけ他馬に魁て押しにかかって、直線は最後の最後にまた1番の脚でグイっと伸びている。やはりマイルは守備範囲だが若干短い。
それでもリバティアイランドを除く今回の面子なら、デキも併せてこの印とした。



注+ハーパー
前走「クイーンC」は『LT』から「後2」のH.それを中団稍前からの競馬で、この馬は2着馬の次の元値評価となる内容。2走前の未勝利戦も水準,並。
が、今回は前走から↗の大幅上昇のデキは過去イチ。
そしてこちらが大きな加点要素だが、川田→ルメールでのパフォマーンスの上昇。
スタートも良い馬でルメールならこの面子をみてスッと好位に付けるだろう。
この馬もコナコーストと同様に2戦目の未勝利戦の時点で「距離が稍短い」との評価ではあるが、前走クイーンCは稍重が手伝いこなしており、今回パンパンの良にならなかったのも僥倖。


注+ドゥアイズ
前走クイーンCはハーパーの項で述べたように「後2」のHを先3前受けと厳しい競馬、更に直線詰まって少しだがロスもあり。それでいて中団稍前からの勝ち馬ハーパーと0.0差は実質この馬が1枚抜けの内容。更に輸送懸念であろう、緩るゆるの仕上げで私的見立ては「7分程」。
正直驚いた。↑リンク阪神JF回顧にあるように元値評価はここでも上位圏内の1頭ではあったが、クイーンCの状態であの競馬が出来る程ではなかった。阪神JFは14wの競馬であり、本質的に叩いた方がより良い馬との見立てでほぼ良いだろう。つまり阪神JF後、9w→8wの今回は阪神JFよりもパフォマーンスを上げてくるということ。
そして今回は「7分程」だった前走からしっかり↑の文句なしのデキ。
スタートに稍難のある馬だが、前走は隼人もそれを踏まえて出負けでも押して番手を取りに行く競馬。今回も中団後方ということはないとの結。



注  ラヴェル
前走阪神JFは○印,リバティアイランドの次位としたが、スタート後ドゥーラと接触しかかって走れずと度外視。
2走前アルテミスSは超Sは「前3」前残り競馬を、最後方からと普通なら無理な位置からで、リバティアイランドの×乗りに助けられての勝ちにせよ、この馬自身もしっかり水準1枚超えの強い内容。
新馬戦も超Sの「前3.5」前残り競馬を後方から水準1枚超え。
元値評価はリバティアイランドを除けば次位圏内の1頭。
今回は17wのしがらきで、追切りも稍ソフトは気性面考慮でアルテミスSとほぼ同一と言っていい位の仕上げ過程とデキ。

今回も最後方からだろうが、Sになった場合は相対的に内伸び○の馬場もありキツくなるが、仮にMまで流れればこの面子ならば上位圏内の1頭とみる。


他△+以下付けた馬は軽く。
シングザットソングは本来なら注印としたかったが買目点数の問題で△+とした。2,3走前はスタートの問題でパフォマーンスを落としていたが、新馬戦は水準1枚超えの高い数値。前走フィリーズレビューはスタート◎でしっかり新馬戦で見せた元値評価だけ走ってきた。今回も元値評価だけ走れば2着の目もあるとの見解だが、注印以上の馬と比べて相対的に上がり目がないのと、望来替わりが毎度の事だがギャンブル(※頻繁に引っ掛かるが、もう走ってみないと分からない)なので少し落とした次第。
いつもの抜け”にならぬ事を祈る。

ペリファーニアは前走チューリップ賞は外枠から出して行く例の武史の騎乗で引っ掛かるも0.0差。上述様に「前1.5」の競馬であり、この状態でも勝ち馬モズより上の内容だが、2着馬コナコーストよりは少し下。ただもししっかり折合えていればコナコーストと同等の数値を出していた可能性は高い。
△+としたのはコナコーストが今回↗のデキに対してこの馬は→デキである点と、再度の外め枠で今回もまた好位を取れるだろうかと思考した為。

モズメイメイは今回も逃げ一車の可能性があるが、テン乗り和田替わりはパフォーマンスの落ちを見るべきとの見解。3走前つわぶき賞は1400mでも国分恭介でかかっており、前走も豊の楽逃げもハナに立ってさえ稍口向きが悪かった。割と乗り難しい馬。全くプレッシャーなく楽々逃げならあるいはパフォーマンスの落ちもなく、となるかもしれぬがというところ。

ライトクオンタムは前走水準,並のレベルだが、新馬戦は水準1枚超えの高い数値。ただその新馬戦はルメール騎乗でのもの。それでも前走内容だけでも2着圏内の元値評価だが、今回は↘とデキ落ちの分少し印を落とした。
スタート決めて逃げスイスイなら勿論馬券内の元値はあるとみる。

シンリョクカは↑リンクの阪神牝馬JFの回顧にある通りの元値評価。ここでもリバティアイランドを除けば十分上位争いだが、今回は17wはKSトレーニングでMax元値までは、というところで少し下げた。

他にも数値的な元値評価としてはキタウイングやドゥーラも本来なら△印としても良い位の差で続く。

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