【GⅠ エリザベス女王杯】予想

馬場

【京都,開催6週目Bコース2】

週中の『エリザベス女王杯 展望・各馬私評』記事で少し触れたが 、京都の芝は以前と比べると若干違和感のある仕上がりとなっている。
先週Bコース1週目は通例通り時計は馬場差『+0.5』と早くなったものの、その前週のAコース4週目とTrackバイアスは同値の『マイルMsm』であった。普通は0.5早くなった分、前に位置バイアスの補正を取り『マイルMm』となるところをそうはならなかった。

時計的には超高速並~強程にしっかり速い馬場だが、馬場自体は傷みも少しだが確実に進行し、芝というより路盤の硬さで時計は保っている状態というのがより正着に近いかと思う。
その根拠の1つに先週のBコース1週目時でも、”外回りにおいては”直線は『内可だが、稍中外伸び○』と、若干だが未だ外の差し脚が伸びやすい状態が続いていたことが挙げられる。
『Bコースでー0.5程とまあそう大きなものではないがー時計は早くなりながらも前後位置バイアスは変わらない』ということになる。

今週土曜競馬もその傾向は変わらず続いている。
ただ、金曜に15ミリの雨があり土曜当日も早朝まで小雨と、実際土曜は”少なくとも外回りにおいては”もっと大きく『外伸び馬場』になると踏んでいたが、上述のように先週と変わらない程度の『内可位の稍中外伸び○』で済んでいた点には少し驚いた。
まあ、いつものGⅠ週の踏み固め入念にという調整は想像に難くないのだが、それを加味しても私的には内外差は案外であった。

実際にデイリー杯1600m外回りはLT『後1』稍H寄りで、勝ち馬は3.4角から直線までずっと内ラチで伸び切って勝った。いや、このレース自体勝ち馬の私的レーティングの数値は『-0.1』で強くはないレベルで、千切れたのも他が弱過ぎただけなのだが、それでも終始内ラチを通って失速しなかったのは上述の論からは少し唸った次第。
ー勝ち馬は今回『-0.1』であるが内ラチからでなく、中外からなら優に『水準値を超える』数字を出せていたであろうやはり外回りは『稍中外伸び○』であるのは間違いないが、『内可位』と結論付けるべきとしたレースだった。
※このレースも2,3,4着はしっかり外から伸びた馬であるし、12R,1400m外回りも直線中外からが上位を締め、9Rに至っては『内回り』であっても中外からで上位を締めた。

そこから1日経過の日曜には馬場も乾き、内がまた回復するので、通例なら『内外互角』まで見るところだが、6週目で気温低下の曇り模様もあり、私は日曜も引き続き『内可位の稍中外伸び○』と見ている。
競馬はペース次第であるが、直線は『外から差し脚を伸ばす馬』に普段よりはアドがあるのは覚えておきたい。

 

展開 

展開についても週中の『エリザベス女王杯 展望・各馬私評』記事で触れたように、ペースは『逃げ馬が皆無』でほぼS。
ただ繰り返しになるが、GⅠだけに開いてみなければ分からないところは当然ある。
ディヴィーナがまたスタ出れれば、かかっての逃げで案外『前1』程度のS寄り位に収まる可能性もなくはない。他にも見え見えのS面子なので一発狙いの逃げに出てくる馬が複数となった場合には競ってそれなりにということも。
ただHに関してはまず考える必要がないであろうとは考える。

やはり『前にいる程有利』なLTとなるだろう。しかし『馬場』の項で述べたように稍ではあるが直線は内よりは”外が伸びやすい状態。『前3』位の超Sにまでなるとまた話しは別だが『前1.5』位なら、外回りの長い直線であれば稍後方からでも外から伸びてこれると考える。
結局のところペース次第、どれ位のSになるかというところだが、いずれベストポジとしては『先行,好位から直線中程』辺りだろう。
元値がやや劣る馬で上位をーつまり穴となるのはここを取れる馬。


 

週中の予想前・想定からそう大きく、というかあまり変わっていない為に、今回の記事と重複する部分もあるので『エリザベス女王杯 展望・各馬私評』記事のリンクを以下に置いておく。

【GⅠ エリザベス女王杯】展望・各馬私評ー枠順確定前
突出した元値の馬は勿論、絶対の軸と言えるような馬もおらずなかなかの混戦。 開催6週目B2の馬場は超高速ではあるが、時計はかなり早いものの実際の芝状態に関し...

 

◎ ジェラルディーナ
○ ブレイディヴェーグ
▲   ライラック
注 マリアエレーナ

――――――――――――
△+ サリエラ
△+ ハーパー
△ ククナ
△ ルージュエヴァイユ
△ アートハウス

◎○中心の馬券を組む。
馬連は1点厚く、▲加えた3点。
本線は注印までで、△+以下は3連複,3連単の3連下。
3連は◎○2軸のフォーメーションで点数減らしその分金額を多く入れたい。
3連複自体抑え馬券の態で3連単で返しを大きくの型。△3頭は元返しのイメージで振る。
いつも通り絞って本線目に金額を張る私の型。

 

※ 追記、日曜15:30

京都は想定していなかった小雨。
◎ー▲2軸、以下の3連複6点を元返し分だけ買い足すこととする。

各馬評

 

◎ ジェラルディーナ

前走オールカマーはXで無印と呟いたように、『叩き良化◎馬』でかつ調整から緩め仕上げで当時に関しては”明らかな叩き台”だった。その中で0.5差はレースが『後0.5』LTで水準値から『-0.4』元値とほぼ想定値、上々の内容。
2走前宝塚記念は『後3』超Hを後方からだったが、3角で豊が軽く仕掛けると『かかり気味に一気に行ってしまい、言わば乗りミス』それでいて0.2差は実質元値は『水準値から-0.1』。仮にあそこで持って行かれていなければイクイノックスと0.0差、2着スルーセブンシーズより前に来ていたかもしれぬ。

今回はオールカマーを叩いて想定通りに上昇し抜群の状態。自身のMax数値は出せる。
加えて鞍上はムーア。これだけで近走、昨年以上の過去イチのパフォーマンスが見込める。
力のいる馬場が◎であるのは間違いないところだが、『馬場』の項で述べたように今回の馬場あれば問題なくこなせる。



○ ブレイディヴェーグ

新馬戦からの1,2,3走で『+0.2』の非常に高い数値を出し、前走ローズSでも◎印としたのだがそこで『-0.125』と少し数値を落とした。
考えられる最要因として『初関西』が挙げられる。栗東滞在で前走を迎えたのだが初めての環境でベストパフォには少し影響を与えるものだったとするのが正着か。3.4角動けず直線も待たされたのも大きいが、それを考慮しても数値からしてラストの脚がこれまでと比べると足りなかった。
今回は2度目の栗東滞在。本来の元値を出せるなら『54キロ◎』で最上位とも。

距離は2戦目2000m東京で持ったままの鞭なしで+0.2の非常に強い内容で走っており、大きくマイナスということはないだろう。ただベストかというと懸念は多少ある。

それよりも1枠の方が今回○印とした要因。上述から最内枠は旨くない。
スタート悪い馬だが、これまで出た直後ある程度押しており中後には付けたい意思が明確にあり、最内枠でこれをやるとS想定だけに包まれて直線まで何も出来ない可能性がある。
1枠を引いてしまった今回、一旦最後方まで下げて外に出すという競馬も視野に入れる必要がある。これにしても超Sまで行くとディスアドがきつくなる。
やはり稍大きめの出遅れから少し押して後前辺りからで、道中何とか中~外へ、直線いつでも外に出せるポジションという競馬を試みてくるだろう。ルメールなら問題なくやれそうではある。
それでも出来ないで前走のように直線しばらくまで待たされる競馬となる目も当然あるわけで、それが故に○印とした次第。後方からの馬だけに、S想定においては試練の最内枠である。

最後になったが、デキは前走時にこれが天井かと思っていたが、更に上昇!過去イチの超抜。当然過去イチのパフォーマンスを見込む。
ルメールらしく全く意に介さずのスムーズな美しい競馬なら『54◎』頭を。


▲ ライラック

週中の記事と重複するが以下。
前走アイルランドTは少し驚いた。稍力のいる馬場で距離も2000~2200がベストと評価している馬で、およそ逆の1800mで東京超高速弱程の馬場の『前2』Sをあの競馬。
16w挟んでまた成長しているように考える。
条件は今回の京都2200の方が断然いい。デキも叩いて『稍上◎!!』超抜である。
開いてみれば馬場が速過ぎたというのと、超S。懸念としてはこれ。
馬場に関しては上述からこなせる範囲と読む。Sは前走『前2』をこなしている。実数値『-0.1』で強い競馬ではないが、条件△と見ていた中でこの数値なら想定を大きく上回っている。
今回のデキで京都2200mなら良い数値を見込む。
京都の戸崎が私的にどうしても懸念となるが、外め枠から中団稍前外め追走の流れに乗っての競馬だけならと考える。

 

注 マリアエレーナ

2200mは少し長い△としていたが、前走オールカマーは実数値『-0.175』と問題なくこなせた数字。少し驚いたが、歳を重ねてズブくなってきている感じか。
これなら京都2200mは自身の数値に与える影響という点でも問題なさそう。

馬場も金曜の雨は僥倖。多少なりとも速くなり過ぎない状態はこの馬としてはツイている。
Sで前めからの出し抜けで馬券内も一考とする。


 

△+サリエラは、ここも重複になるが以下。
前走は牝馬55.5キロ△×もあったが、明らかにデキ落ちだった(※Xより)。つまり度外視でよい。
本来の元値でここでどれ位かというところ。
ヤネはルメール→マーカンド。マーカンドに関しては『外国人騎手・私評』記事で少し触れたがかなり乗れる騎手で今年の来日も楽しみにしていたが、流石にルメールからの乗り替わりでプラスはない。
馬は稍スピード寄りだがそれ程切れキレのタイプというわけでもなく、道中そろっとで折合い重視なら最後直線はあの剛腕で今までにない脚もあるかもしれない。楽しみはある。
ただ、S想定が旨くない。超寄りにまでなると、外から脚を伸ばしては来るが馬券内には届かずというのも。それが故に週中では「注印」想定だったが△+印とした次第。

△+ハーパーも同様に週中から。
2200に伸びるのは良い。切れ負けするので自身のパフォという意味では超Sになった際は△。
ルメール→川田は通例は最低でも『0.2差』は落ちをみるが、ハーパーのようなパワー型の馬は川田が得意とする型で数値の下げ幅も少ない。そう悪くはない。
デキは前走が超抜で今回はそこよりは少し低調。54キロ◎と今回面子はそれ程強くないのとで、どれ位。
3枠3番を引いたことで、ここは面子から出して行く可能性が高まったように考える。Sからの前々なら馬券内の警戒も。

△ククナは天栄馬で休み明けこそ◎!の馬だが、今回は『↗◎!!』の過去イチの超抜。テン乗り浜中ははっきりマイナスだが、中外め枠からスムーズに先行できるようなら、今回の馬場で直線中程と、ベストポジを取れる可能性が高い。Sと超抜とで上位圏も一考。

△ルージュエヴァイユと△アートハウスに関しては以下週中の記事より

【GⅠ エリザベス女王杯】展望・各馬私評ー枠順確定前
突出した元値の馬は勿論、絶対の軸と言えるような馬もおらずなかなかの混戦。 開催6週目B2の馬場は超高速ではあるが、時計はかなり早いものの実際の芝状態に関し...

※文中敬称略

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