【阪神大賞典】予想・三つ巴の様相を呈す春天ステップRだが人気馬の評価は

巷間言われているように、やはり3頭と他では私的元値評価でも大きく差がある。
が馬券の中心は3頭でいいにしても”3頭で絶対に決まる”、とはなかなか言い切れないのが競馬の面白いところ。舞台は阪神内回りの3000mと稍特殊なコースで、金土合わせて21ミリの降雨があったばかりである。例によって(実際は気が向いた時だけだが)大穴も用意しているが、まずは天皇賞・春に向けて力のある3頭の良い競馬を見たいところ。

展開

ハナ希望はアフリカンゴールド1頭のみ。番手付けたいのはブレークアップ、スタートと行脚次第だがアイアンバローズ、それにステップRと言えど今回は悠長に構えてられない(と考えられる)ディープボンド。他に前希望はいない。それでもアフリカンの逃げなら少なくとも超Sはないとの想定。流れとしてはSのラップに映るだろうが、「3000m戦+阪神の内回り+稍重馬場」を考慮した『LT』からは、位置取りバイアスとしては「前1~稍後0.5」位、想定としてはピンポイントに「前後互角」位を予想している。
仮に道中稍緩んで12秒台後半が3f程続いた場合でも、残り1000mから一気に流れが早くなり先の『LT』に収まると見ている。

各馬評

上述の様に上位人気3頭の私的元値評価も少し抜けているわけで、まずは3頭の元値評価の参考となり得る2つのレース・菊花賞と有馬記念をみてみる。
まずは菊花賞。下添付は菊花賞後のTwitterでの回顧
(※リンク挿入も見にくかった為、比較してこちらのがまだ視認性はましかとの判断で)

ボルドグフーシュ、ジャスティンパレスは私的元値評価でそう差はないが、菊花賞は超Hの競馬で位置取り差考慮の『LT』から0.1差先着の2着ボルドよりジャスティンの方が0.05僅かに上。
ただ、ジャスティンは3角で若干詰まり気味で、それがなければ”この超Hを前受けして位置取りバイアスが非常にキツかった勝ち馬アスクビクターモアに先着,ギリ勝っていた可能性が高い”。
※但し『LT』からは菊花賞自体は2番目に強い内容だったジャスティンより勝ち馬アスクビクターモアは2枚抜けの楽勝の評価。よって不利がなくギリ勝っていたとしてもバイアス差から元値評価はアスクビクターモアより1枚下位になる計算。
ジャスティンは神戸新聞杯を叩いて2戦目でデキは稍上昇で”過去イチの超抜”。パフォーマンス的にも前走の異常な強さに見劣るものではないが、当時の評価では対ボルド(神戸新聞杯)での比較から「3000mに距離延びてもしかしたら僅かに落ちもあったかもしれない」としていた。
対してボルドは超Hを後方待機で位置取りのアドが大きいのは当然も、それを踏まえても神戸新聞杯から大きくパフォーマンスを上昇させた。私的元値評価ではジャスティンから0.05と述べたが4着以下は0.9差も溝を開けており、「3000m延びて自身のパフォーマンスを大きく上昇させた」というのが※下添付Twitter画像にあるように当時の評価。

18頭の内数少ない長距離3000m適性◎!の馬だろう 父や走法,タイプを見ても古馬になって更に力を付けてくると見ている。超高速もこなせるのは非常に大きい

続いて有馬記念。Hは『LT』より「後3.25」の競馬、かつ内△特に内ラチは△×。
1,2,3着馬全て外を回しての競馬だったが、勝ち馬イクイノックスは中団からで2,3着馬より少し前からで更に3角動き出しがいち早く、それでいて後方待機でアドバンテージが大きかった2,3着馬に0.4差と2着馬から”3枚抜け”の元値評価と異常に強い内容であった。

ボルドに関しては菊花賞に続く2着ではあるが、ここも明確にHのアドがあった。がアドがあるにせよ菊花賞でも4着以下を千切ったのと同様に今回も更に少しだが後方アドのあった3着ジェラルディーナは0.3差千切っており、菊花賞回顧にあったように長距離◎の特性は見せたように思う。
ジャスティンは出遅れも鞍上マーカンドが押して先団3,4番手からの競馬。Hは「後3.25」で完全に裏目で、更に終始内ラチでこれも△×、有馬記念に関しては全くの度外視でいいとの評価。
それでも直線入ってまだ手応えがあり少し伸びかけていた点に神戸新聞杯,菊花賞の評価通りの元値をみた思い。
そしてディープボンド。こちらも大外枠から積極競馬の先団3,2番手、ジャスティン同様位置取りバイアスは△×。内ラチから2,3頭め位で大外枠からの分ジャスティンよりはマシなコース取りだが、外を回った上位馬よりは大きくマイナス。この馬も力出せておらず度外視との評。

 

◎ ジャスティンパレス
元値評価からは僅かだが1番上でこの馬が◎印。
勿論ペースが早くなり後方にアドがある競馬になればボルドに、逆に遅くなり前にアドがあるようならボンドにと着順は少しの事で入れ替わる位の元値差ではあるが、それでも私の流儀からしてやはり元値が高いとした馬を最上位に置きたいと思う。
ボンドから1キロ軽いのはアド、ボルドより1キロ重いのはディスアドであり、少しの元値差もないようなものとなってしまうが、今回は鞍上がルメール。菊花賞回顧の時に上Twitter添付にもあるように「3000mより2400辺りがベストかもしれない」というような事を書いたのだが、それは鮫島克が乗った際の評価。今回はルメールの騎乗でどれ位のパフォーマンスを見せるかの楽しみが大きい。
デキに関しても超抜。17wの神戸新聞杯でも水準1枚抜けの強い内容で走れる馬で、休み明けから能力Max近くの特性。いつも動く馬だが、今回も同様に素晴らしい状態。



○ ディープボンド

長らく1線級でこの馬の特質は皆承知、長距離◎,重鬼◎,ズブい。そして阪神の芝はベスト。おあつらえ向きに今年も稍重。昨年はステップR+弱メンという事で舐め過ぎていたのか中団稍後方からの競馬で案外の苦戦を強いられたが、今年はしっかり前で競馬すると見ている。
また、特筆すべきはデキ。今回は過去に見たことがない程の意欲的な調整。はっきりと超抜である。少なくとも陣営に関しては2頭の4歳馬に先を譲る気は全くなさそう。
あとは、7歳になって昨年と同様のパフォーマンスが維持できるか、それだけだろう。仮にここで3着にも入れないような競馬なら衰えを意識せざるを得ない。



▲ ボルドグフーシュ

元値に関しては上述の通り、ごく僅かのもの。が先程Twitter添付にあったようにこの馬の魅力は以下。

父や走法,タイプを見ても古馬になって更に力を付けてくると見ている
有馬記念までは先の通りも、まだ伸び往く魅力がこの馬にはある。
デキに関しては私的見立ては9分位。◎○にはデキの点では少し見劣る。ここまでの調整の数字は勿論そうだが、この馬自身「叩き良化型」との見立て。
流れれば後方に位置するこの馬が楽勝ということもあるが、ラップは開けてみないと分からない。冒頭からそこそこ流れて「前後互角」の『LT』との予想で、それであれば十分との見解ではあるが。
川田替わりは特にプラスとは見ていない。このヤネは長距離が格別に得意というわけではなく。ここ3年程で折合いに関して飛躍的に向上して現在の数字を保つ位置にいるが、自身最も得意とするのは折合いではなくラストの追い、あとは道中の位置取り、4角から直入りにかけてのポジ等で、”動かすこと”に秀でる騎手。

以下△印としては、アイアンバローズ、ブレークアップ、ゼーゲンとなるがどれも1角崩すのも心許ない数値。これらが崩れればユーキャンが少し上に来るかで。
アイアンに関しては得意舞台で掲示板以上期待の馬だが、岩田望来は長距離ではとてもとても手を出せない。ブレークは定量戦ではアルゼンチン共和国杯程の元値評価までは。3頭以外という意味ではゼーゲンは私的見立てで「長距離◎」としているので「豊替わり」で割と面白いかもしれないと。

冒頭少し触れた「大穴」であるが、アフリカンゴールドを挙げたい。
この馬は近年2000~2200mを主戦場としているが、かなりズブイ馬でハナに行く際もスタート後これでもかと目一杯に追って(時には鞭を入れてまで)といった塩梅。
この馬が過去最も高い数値を出したのは3歳の「兵庫特別」2400m、実に5年前にもなるのだが、水準2枚抜けの非常に強い内容であった。私的には何故長距離戦に舵を切らないのか常々不思議に思っていた。今回の阪神3000mは良いと考える。
流石に3頭強いので勝ち負けどうこうではないが、父ステイゴールドの「長距離、稍重」+単騎ハナ(距離延びてより楽に行ける)で健闘があってもと思う。3連引掛けるような買い方で小額抑える予定。

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