今年も中京,高松宮記念は雨での開催。近年この時期における中京の降雨率はちょっと尋常じゃない。競馬歴30有余年だが、こうも頻繁に雨に祟られるようになったのはここ10年程のような気がする。昔はそうでもなかった。日本の気候区分が「温帯」でなくなるのも案外そう遠くないことなのかもしれない。
と話しが脇に逸れたが、この雨が今年もまたこの春のGⅠ戦線初戦を難解にさせる。
馬場・展開
日曜も未明から断続的な弱雨に正午以降また少し強くなる予報で、発表はおそらく「重」。いや「不良」もあり得る。所謂泥んこの極悪馬場で、芝の状態としては当然外の方が良いが、”全体に悪過ぎて”内外の伸びどうこうより『重の巧拙』の方が圧倒的に重要となるか。
それと『直線は馬場に脚を取られ全馬脚が伸ばし難い≒”通常よりも”後方から直線一気の末脚が削がれる≒相対的に前が有利』となる。私は「補正」として通常の『LT』よりも位置取りバイアスを前に2段階程のアドバンテージを採る(※特殊馬場)。
勿論”どの程度”前が有利になるか、後ろが有利になるかはペース次第。私の場合この”どの程度”というのを非常に重要視しており、それが常宣う『LT』となる。
で、展開。
今回はスプリントGⅠとしては非常に珍しい「快速の逃げ馬がいない」面子。大体が常、快速逃げの馬が1.2頭はいるものだが今年は1頭もいない。ハナ希望はオパールシャルムのみ。この馬は行く気ならば速いが近走はそうハナに固執していなかった。今回は他にどうしてもハナという馬がいないので、まずこの馬が逃げ。番手に行脚速いアグリ、ヤネ替わりでスタートがどうか?のキルロード。他はピクシーナイトに、スタート次第のロータスランド位。
つまり早くなりようがない。まず『前有利』だろう。それも私的『LT』では「前2~3」位の『かなり前有利』を予想している。
テンの私的想定ラップから、スタートは速いトウシンマカオの外3.4番手もあるのではないかと見ている。15番を引いてしまったが近走は若干の出負け程度からテン押しまくって位置を獲りに行くナムラクレアも案外中団前に付けれるかもしれない。ファストフォースもこの面子なら近走様に押しまくって2.3番手もあり得る。
印・各馬評
◎トウシンマカオ
○ナムラクレア
▲メイケイエール
/
注ロータスランド
△+キルロード
△+ファストフォース
△ヴェントヴォーチェ
△ウインマーベル
△ナランフレグ
上記想定馬場と枠順を考慮した場合、私的元値評価からは注印以下はこれでもまだ印が足りない位に元値数値は近接している。
が馬券としてはそう多く手を拡げるのは流儀に反する為、◎○▲を中心,2列目までboxを厚く張る。注印以下は3連で。
以下、各馬評を
◎ トウシンマカオ
前走「シルクロードS」は一息入れてのデキ9分弱の見立てだったが、実際に馬体重も+12と明らかに太め。それでいてレースは外枠からいつもの好スタートから抑えて「かかり△」、直線はあれだけ折合いを欠いていながらもレース『LT』=「前1.75」を中団からしっかり○脚で勝ち馬ナムラクレアと0.5差も実質そう大きな元値差ではない。そこから今回は想定通りに↑◎!!の超抜、いや過去イチのデキ超抜。
近走もだがずっとスタートはかなり速い馬で、ヤネ次第だがこの面子なら番手付けれる脚はある。いや前走の反省からもう少し気分良く馬なりで好位に付けるのではないかと見ている。
どちらかと言うと、超高速よりは稍力のいる馬場の方が良く、不良近い重まで行くとどうかも、こなせるとの見立て。今回のデキなら、元値高いナムラクレア、メイケイエールとも勝負になる。
○ ナムラクレア
この馬も前走は17wの競馬で一叩きの一戦。それもこちらの場合は調整から「デキ8分」だった。あからさまに叩きの調整だったので前走時元値最上位との評価も○印に落とした程。それを牝馬の56.5キロであの競馬。そこから今回は型通りに上昇。更にパフォーマンスを上げて来る。スプリンターズSも私的『LT』からは僅かだが1番強い内容との評価だった馬。重馬場も全く問題ない。S想定の15番枠から浜中がどの位置で競馬出来るか次第。スタート決めて、悪くても中団稍前辺り付けれれば。
▲ メイケイエール
一応順番として▲印としたが、元値評価は◎○よりも僅かに上。この馬が◎印でもいいが、◎○に其々魅力があったのと、この馬の枠順とデキが「9.7」程見立ての分だけそうした次第。元より馬券上は同列の扱い。
15wは休み明けの方が走る馬で、1週前,当週と追切りからデキも問題ない。重馬場もOK,いや気性面からは寧ろより良いまである。当日あまり内が掘れ過ぎて酷い状態というのでなければと見ているが、それよりも今回は「前有利想定」でのこの馬のスタートだろう。いつも出遅れ小だが、行脚◎で好位に付けれる馬。今回海外帰りでその”いつも”に変化が生じなければと願っている。
・ロータスランド
重鬼◎の馬。前走は大きめの出遅れなければ勝っていたとの評。望来で昨年来あれだけ走れていた馬で、本来の好位からの競馬なら近走以上のパフォーマンスとの見立て
・キルロード
前走は?で、あれ位の時計でももうパフォーマンスが落ちるのかとしていたが、陣営のコメントを拾うに「落鉄」で直線全く走る気がなくなってしまったとのこと。
元々左回り◎との評も、昨年の高松宮記念で激走。『LT』から「後1.5」で実はこの馬が少しだが1番強い内容だった。今年も◎コースに◎重で、更に「前有利想定」の前付け可。デキも引き続き超抜。
ただ1点、ヤネ替わりが最後まで不安ありだったが、何とか好スタートを切って流れに乗れさえすればと。
・ファストフォース
中京◎!で重もOK,デキも前走から微上昇で文句のないもの。今回も上述様に好位を取れる面子。圏内窺う。
ヴェントヴォーチェは重もOK,との見立てで元値評価もこの面子で上3頭に次ぐ位のものだが、やはりヤネ替わりでのパフォーマンス低下を軽視出来ず少し落としてこの位置。『西村次第』だが、重馬場で折合い問題なく、かつ直線捌ければ突き抜けても驚けない。
ウインマーベルはトウシンマカオとほぼ元値同等近い評価だったが、「前有利想定」の差し競馬、大外枠が痛い。前走叩いての上昇、重馬場も良く、実は狙っていた馬だったが今回はこの位置で。
ナランフレグは昨年と違い「前有利想定」の後方競馬で評価下げ。が重◎で直線は伸びてくるだろう。内め枠で今年も内々から。想定と違いペースが早くなれば勝ち負けも。
コメント